少年舞妓・千代菊がゆく！ さきを越された誕生日

奈波はるか

男であることを隠して舞妓を続ける千代菊は中学生。平日は学校があるから、都をどりの期間は舞台、お座敷と大忙しだ。そのせいか、一番大切なお客さま、楡崎の誕生日か近づいていることをうっかり失念していた。誕生日は目前だし、どうしよう……？　そんなとき、楡崎の予約を蹴散らして割りこんできた客がいた。どんな大物が千代菊を指名したのかと構えていたら、銀髪＆碧眼の美少年で――！？

もう大きいんだから、いい加減コバルト文庫からは卒業しよう・・・
そう思って、千代菊ももう買うのをやめようと思っていたはずなのに、本屋で見かけて思わず買ってしまいました。（苦笑）

今回、まず思ったのは、イラスト。
千代菊、こんなに目がおっきかったっけ・・・？
どこかりぼんを思い出させる絵柄に、違和感。コバルト編集部の差し金・・・？まぁ、13歳だし、いいのだけど。

おはなしは、東福寺とかが出てきてなんだかちょっと嬉しくなりました。（笑）
このシリーズは、京都の観光ガイドにもなっている部分がありますよね。
なんたって、舞妓だし。千代菊に案内されている気分です。
一度くらいは行ってみたいなぁとは思うのですが、近いと逆になかなか行く機会がありません。

ニレの出演率が低くて、なんだかちょっと寂しかったです。（・・・）
というか、千代菊はいつからこんな悪女になったのか、知りたいところです。
軽々しくキスしちゃってさ。いい加減、ニレの扱いにも慣れてきたんだろうなぁ。キスしときゃ機嫌が直るってわかってるもんね。
そーゆーとこは、長年連れ添った夫婦みたいなんだけどなぁ。

誕生日プレゼントを用意し忘れていて、もう時間がない。しかも、亜紀ちゃんよりもいいものをプレゼントしたい。
この流れから、きっと身体にリボンでも巻いて「私をプレゼント」ってなるかと思いきや、普通に手作りケーキとかでした。
いやだって、この流れで行けば普通、思うでしょ・・・。
ニレはケーキにくわえ、手作りの料理を作ってもらってご満悦。そしてさりげなくまた作ってもらう約束を取り付けたりして・・・！可愛い奴だ。

もうこうなってくると、プレイボーイといたいけな少女から、純な少年と悪女に立場逆転ですよ・・・。顕太まで、千代菊に夢中だし。

所々つっこみながらも、楽しく読ませてもらいました。