ありふれた風景画

十代って残酷な年代だ。出会いも別れも生々しく、儚い。
ウリをやっていると噂をされている高校２年の高遠琉璃は、美貌の持ち主で特異な能力によって噂に上る上級生、綾目周子に惹かれていく…。傷つき、もがきながら生きる少女たちの１年間を描くみずみずしい青春小説。

図書館で予約して、ようやく来ました。

あさのさんにはめずらしく、本当に同性を好きだというお話で、しかも女の子で、ちょっとどきどきしてしまいました…
なんでだろう、女の子どうしの話だと、やたらどきどきする。どきどきっていうか、びっくりっていうか、ひやっとするっていうか…。

あさのさんのお話は、しょっちゅう同性どうしがお互いに好きだとか惹かれてるとか言ったりしてますが、それは飽くまでも友情とも恋愛感情とも言えない、そんな枠にははめられない感情・関係だったわけですが、今回のは完璧『恋愛感情』になってしまうのではないかなぁと思ったりしたり……。
どうなんだろう。

読んでいて思ったのは、小中高の間は、本当に否応無く、人と出会わされて協調や協力し合う事を強制されて、そして最後には否応無く離れさせられてきたなぁということでした。

“十代って残酷な時代なんだ”
“否応なく全てが変わっていく。変わらされてしまう。留まることは許されず、立ち止まることも許されない。ただ前へ、前へ、先へ、先へと進むだけだ”

ほんとに、そうだ。
何度も離れたくないと思ったり、このままでいたいと思ったりしたことがあった。
出会わせといて、引き離すのか。そう思ったら残酷だ。
そういった痛みも、感じないようにうまいこと避けてきていたのに、なんだか思い出してしまいました。
もうそろそろ、十代も終わりですが。（汗）

あさのさんの文章を読んでいると、共感、というか、「そうそうそれ、それなんだよ……！」って思うことが多いです。
若い（って自分のこと言って良いのかわからないですが/汗）人の気持ちや、感じていたことや、不満に思っていることを、あさのさんはズバッと書いていらっしゃるなぁと思います。
若い頃に想いを馳せているからなのか、今も忘れないで大事に持っているからなのか、「こんなかんじかな？」と書いていらっしゃるのかはわかりませんが。

私もこんな文章が書きたいなぁと思いながらも、でもあさのさんがいらっしゃるのだし私が書く必要ないじゃん、とかよく思います。（苦笑）

あと、ちょっと不真面目な意見としましては、眼鏡！
眼鏡大好きっこといたしましては、眼鏡の描写があるたびに、うおー！っとテンションがめちゃめちゃ高くなってました　よ！
眼鏡といえば、「福音の少年」にも眼鏡キャラ出てきますよね。
やっぱり、あさのさんは眼鏡好きなのかな？（やっぱりって何だ、やっぱりって）
歩（The　MANZAI）も眼鏡をかければいいよ！眼鏡かけて漫才すればいいよ！（力いっぱい）

はぁ、なんか、しょーもないことを書いてしまった…。
いや、ね。ほんとに、真面目な良いお話ですよ。