彩雲国物語 朱にまじわれば紅

雪乃紗衣

即位間もないダメ王様・劉輝の側近に抜擢された、文官の絳攸と武官の楸瑛。けれど肝心の劉輝には逃げられてばかりで目通りすら叶わず、不毛な日々を送っていた。そんな折、城内に幽霊が出るというウワサが立って…？（「幽霊退治大作戦！」）ほか、杜影月との出会い、風邪ひき秀麗の周囲で繰り広げられる珍騒動など、彩雲国の裏に隠された4編のストーリーを収録。大人気・極彩色ファンタジーに待望の番外編登場！！

「幽霊退治大作戦！」「会試直前大騒動！」「お見舞い戦線異状あり？」「薔薇姫」のうち、「会試～」と「お見舞い～」はアニメの方では本編におりこまれていたため、知ってるや…と思いながら読みました。
先に小説の方を読みたかったなぁ…。きちんと調べてからアニメを見るべきでした。

「幽霊～」でちらっと出てきた『王都の女装大会少年部門』がとても気になりました…（笑）
しかも、絳攸、優勝しちゃったんだね…。すごいや。さすが絳攸。

「そっちの趣味があるわけでもないのに、いつまでもそんなことばかり言ってると、主上と同じ趣味のかたたちから誤解されかねないよ？」
「恥ずかしがらなくてもいいじゃないか、絳攸。こんな雷雨の夜にまで、逢瀬を重ねる仲だろう？　でもそんなところも魅力的でかわいいよ、愛しい人」

数々の楸瑛のセリフ…
読んでいて、やたらと楸瑛のことが気になってしまいました。
楸瑛好きだ！（笑）

「幽霊～」を読んでいて、楸瑛が絳攸と一緒にいるのはもしかして絳攸を『主上と同じ趣味のかたたち』から守るという意味もあるのではないかと勝手に妄想してしまいました。
楸瑛だって女遊びは激しいけれど、周りから見たらとっかえひっかえで特に本命がいるようには思えないだろうし、その上で絳攸と一緒にいればそういう関係なのかと誤解してくれる人もいるんじゃないか、っていう…。
友達には「妄想しすぎ」と一蹴されましたが。（汗）

実際のところ、楸瑛の本命は珠翠さんなのかしら…。
珠翠さんに怒られたくて後宮を訪れているのなら、楸瑛ってばめちゃくちゃ可愛い！
百戦錬磨の色男も、本命を前にしちゃあただのヒトってわけですね。うん、素敵だ！（笑）

「お見舞い～」では黎深さんがとても良かったです。
邵可さんと秀麗を愛してやまない黎深さんは本当に素敵です。素敵に面白い…。一歩間違えばスト○カーですがね。
たまにでいいから絳攸にももうちょっと優しくしてあげて欲しいです。

時間軸的に以前の巻のときの話ばかりだったのですが、「幽霊～」はともかく、他のは時間軸どおりに読みたかったなぁ…。
文庫が出た順に読み返していて、ちょっとそんなことを思いました。

今回もとても楽しかったです。