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超個人的読書記録 ――時間のある時のみ感想も(ネタバレ注意!)
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ラスト・イニング

大人気小説「バッテリー」。あの伝説の試合がここに──!!
人気小説「バッテリー」の中でも屈指の人気キャラクター・瑞垣の目を通して語られる、巧、豪、門脇らのその後とは──。ファン待望の小説がついに登場!!

こいつ、こんな笑い方、いつの間に覚えた。
「二度目はないですよ、瑞垣さん」
変わったのは原田やない。永倉の方や。


おミズ視点のこのお話。おミズや門ワッキーのその後が書かれているわけだけど、なんか、もう…!
天才とその傍にいる者の対比として、巧と豪、門脇と瑞垣、ってなってるんだけど、もうそれがこの話のアレだと思うんですよ…!(どれだ)
負けた門脇になかったものは、永倉豪の存在。そう思って自分と豪の天才に対する在り方を比べる瑞垣さんがもう、なんか…!(そればっか)(言葉にならない)

「分裂している」ってあったけど、あの試合が終わってからずっと、おミズの中で両極端の感情がせめぎ合ってて、それを持て余していたんだよね。夜な夜なうなされたり、自由になれないと歯噛みしたり…痛々しい。
何巻かは忘れちゃったんだけど、私はおミズの「おれは、もう一途で懸命な野球少年の役に飽き果てているんだ」のくだりがとても胸に残っていて、あの気持ちは決まってしまったものなんだと思っていたので、そうやって揺れるおミズがもう、なんか…。

おミズの感じた豪の「どろどろした、不気味なほどうねり狂う意念」は、6巻での豪の「絶対、誰にも渡さねえ」って言葉に凝縮されていると思う。おミズにバッテリー1~6巻を差し出して、「これ読んだら豪ちゃんの覚悟がわかるよ!」って言いたくなったよ…。

最後の方、

俊二は六球目にやっとボールを捕らえた。

のとこで、ぶわーって、ぶわーって涙が…にくいことしてくれるよあさの先生!
1巻で、豪ちゃんは五球で巧の球を捕まえたんだよね。おミズは豪ちゃんから一球多くかかっちゃったんだけど、それでもちゃんと捕まえたんだよ!
巧の球と同時に、野球と、そして自分には持たない才を授かった者と、対峙していく自分なりのやり方と覚悟を捕まえた。豪ちゃんからは一球分の時間遅れちゃったけど、おミズだって捕まえたんだよ!天藍は果てしなくつながってて、広くって、君が立つ地面は360度全て道なんだよ!(バンプ/Stage of the groundより)
巧の球を捕ること、豪と同じ立場に立つことで、ようやくそうできたんだよね。

とまぁ、私的に一番の見所はここだと思いました。読む人それぞれで物語世界が違うわけなのだけど、私はこうかなって思いました。

あと、おミズとカドの子供時代の名前の呼び方に衝撃を受けた…(笑)
俊ちゃん、秀ちゃん、って!可愛すぎるよキミタチ!
カナッペからは「ちぃ兄ちゃん」って呼ばれてるのね。私も今度からちぃ兄ちゃんって呼ぼう。(笑)

海音寺さんとカナッペは微笑ましかったな。カナッペもてもて。
萩との三角関係(いや、城野も絡んで四角?)(別に他のやつのことなんか、考えたくないし……/笑)が展開されそうですね。(違)

たっくんが「ここじゃ、湯を沸かせんじゃ」って言ったのにも感動した…!たっくんがずっと方言を使わないのは、他者と馴染もうとしていないことの象徴のように思えていたので、なんかもう…(ホロリ)しかもたどたどしくって可愛いし!(笑)たっくんも頑張ってんだね。大人になったね。
歩もバリバリ方言を使う日が来るのかしら…(と夢見てみる)

豪ちゃんは、「笑うてた方がなんぼか可愛いで」!(笑)
豪ちゃんがまた、笑って楽しく野球ができるときは来ないんだろうか。巧と野球をする限り、巧のキャッチャーである限り、ないんだろうか。
そう思うと、なんだかなぁ…。寂しいよなぁ…。
1巻読み返したら、豪ちゃんの可愛いのなんのって。豪ちゃんが一番大人になったね。
でも人は変わるものだから! 豪ちゃんの笑顔もいつか戻ってくるって、信じてる!

あぁでもほんとバテリ大好きなので、これで終わっちゃったんだなっていうかむしろバテリは6巻で終わっていたんだよなって思ったら、ほんと寂しくなっちゃって、読み終えてから大変でした。(苦笑)
うん、でもほんとにバテリ好きだ!
この作品に出会えて良かったなぁと思いました。
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