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超個人的読書記録 ――時間のある時のみ感想も(ネタバレ注意!)
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一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ-- 一瞬の風になれ 第二部 一瞬の風になれ 第三部 -ドン-
佐藤多佳子

春野台高校陸上部。とくに強豪でもないこの部に入部した二人のスプリンター。ひたすらに走る、そのことが次第に二人を変え、そして、部を変える―。思わず胸が熱くなる、とびきりの陸上青春小説、誕生。

少しずつ陸上経験値を上げる新二と連。才能の残酷さ、勝負の厳しさに出会いながらも強烈に感じる、走ることの楽しさ。意味なんかない。でも走ることが、単純に、尊いのだ。今年いちばんの陸上青春小説、第2巻。

ただ、走る。走る。走る。他のものは何もいらない。この身体とこの走路があればいい「1本、1本、全力だ」。すべてはこのラストのために。話題沸騰の陸上青春小説。

ずっと、ずっとかけっこをやろう、連。

ようやく読めた…本屋大賞第一位です。
確かに、間違いなく面白い。

あまりオレオレな一人称小説を読まないので、最初のほうは文体に戸惑っていたのですが、だんだん気にならなくなりました。っていうかたぶん、私はこういうタイプが主人公の小説ってあんまり読んだことないのかも…。少年漫画の主人公みたいなタイプ。定番キャラのはずなのに、とても新鮮に感じました。

あと、新二と谷口さんの小さな恋物語に激しく胸がときめいた…(笑)普通に、ときめいた。高校の陸上部にカップルがいたけど、ああいう経験を一緒にしたら恋も生まれるよな、と変に納得しました。(それはなんか違う気もするけど)連に童貞呼ばわりされる新二がツボでした。(笑)

連はねぇ…あいつはもう、成長したなぁと、いろんな意味でホロリときます。(笑)合宿脱走しようとしたり、好きな人ができたとかいって試合サボってたやつが、まぁ立派になって…(ぐすん)でも、偏食なとことか、あの癖のある性格とか、スタミナ足りてないとことか、可愛いくって好きでした。才能の無駄遣い!と周りの人間は皆やきもきしちゃうんだけどね。
(どうでもいいけど連ってうとうと変換したら当然のごとく廉って出た)(……)

短距離走を小説にするって、どういう描写になるのかな、という点でも凄く興味があったのですが、走ってるときの描写って結構少ないのですね。でも語る本人が走ってるわけだから、少なくって当然か…10秒とかそんくらいの時間の話だものな。走る前の緊張とかの方が断然長いよね。

私にとって陸上なんて縁のない世界の話で、ルールとか用語とか全然わかんないのですが、それでも自分も一緒に南関東大会を走っているような気分になりました。っていうか、私も走れるんじゃないかと思えてきました。(無理だろ!)0.01秒とか、どうでもいいじゃん!って思っちゃうような私でも、思いっきり走ってみたくなる小説でした。
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