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超個人的読書記録 ――時間のある時のみ感想も(ネタバレ注意!)
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春琴抄・蘆刈
谷崎潤一郎

盲目の三味線奏者春琴に丁稚の佐助が献身的に仕えていく物語の中で、マゾヒズムを超越した本質的な耽美主義を描く。

そのお言葉を伺いました嬉しさは両眼を失うたぐらいには換えられませぬ
佐助もう何も言やんな


谷崎さんのお話は、「痴人の愛」もそうだけれど、なんだかSMチックだよね…さすがは、日本が世界に誇れる変態!(と一部では言われているらしい)(笑)

わがまま言ったりする春琴さんが可愛く見えました。最初の方は。
でもだんだんちょっと引くくらいになっちゃったよ…だって佐助がドMなんだもん。喜んじゃってるんだもん。

終盤の一部分の描写は思わず「うわー…」と言わずにはいられない。い、痛いってそれ…!
ふと、高校の生物の授業でやらされた、豚の目玉の解剖のことを思い出しました。(ひとりにつき一個配られて、解剖しなきゃならなかった…)(もちろんトラウマになっています、よ)

やっぱり一番好きなシーンは、上の、佐助が盲目になっちゃう後のふたりが会話をしているところ。何でもないように(むしろ誇らしげに)振舞っている佐助に、春琴さんが何も言うなって言って、ふたりで泣いちゃう…なんだかとても綺麗なシーンに思えました。
そして眼が見えなくなってからのところがやたらエロく感じるのだけど…。眼で見えない分、触れることでお互いを感じるからでしょうか。

谷崎は凄いなぁ…としみじみ思いました。是非もっと他の作品も読んでみたい、いや、読んでみよう!
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