ぬしさまへ

畠中恵

きょうも元気に（？）寝込んでいる、若だんな一太郎の周囲には妖怪がいっぱい。おまけに難事件もめいっぱい。幼なじみの栄吉の饅頭を食べたご隠居が死んでしまったり、新品の布団から泣き声が聞こえたり…。でも、こんなときこそ冴える若だんなの名推理。ちょっとトボケた妖怪たちも手下となって大活躍。ついでに手代の仁吉の意外な想い人まで発覚して、シリーズ第二弾、ますます快調。

シリーズ第二弾！今回もとても面白かったです～。
面白かったっていうか、おいしかった。（笑）

仁吉の思い人が…！　ほんともうあの設定はおいしすぎる！
仁吉の失恋話ってだけでも「ええええ！？」と叫んでしまったのに、（若だんな一筋じゃなかったのー！？って/笑）相手がまさかあの人だとは！
千年の恋だって…一途なんだなぁ仁吉。
男前でよりどりみどりなはずなのに、ずっと一人の人を想い続けているなんて。しかも気持ちは伝えられないままだなんて…！（ときめく！）

そして仁吉がまだ彼女を好きだから自分に尽くしてくれるんだと思ってる若だんながさ…（きゅんっ）
仁吉の彼女に対しての態度と若だんなに対しての態度が一緒で、笑っちゃったよ。仁吉ってば、ほんと、大事な人のことが第一で、他の人のことは眼中にないよね…（そこが良いんだけれど/笑）

あと、『虹を見し人』もときめきました。
若だんな、手代に背中流してもらってたんだ…（笑）甘やかされてるとはきいていたが、まさかそこまでとは。
いつもなら寝るまで傍についているはずなのにいないとか、いつもなら起きたら飛んでくるはずなのにこないとか…手代たちの若だんなラブっぷりを実感させられました。
手代たちは若だんなに自分たちのありがたみを感じて欲しかったみたいですが、これを期に本当に自立した生活をおくりだしたら…手代たち、泣いちゃうんじゃないだろうか。（笑）

短編集で色々なおはなしを楽しめてよかったです！
若だんなは安楽椅子探偵だと思う。（笑）
兄さんも出てきて、ほっとしました～あの兄弟好きだ！

まだ続きも出ているみたいなので、（ていうか解説読んだらネタバレだった…/汗）ずんずん読みたいと思います！