小袖日記

柴田よしき

不倫に破れて自暴自棄になっていたあたしは、平安時代にタイムスリップし、『源氏物語』を執筆中の香子さまの片腕として働くことに…。平安の世も、現代も、女は哀しくて強い―。「夕顔」「末摘花」「葵」「明石」「若紫」をめぐる物語。

先日源氏物語の成立についてレポートを書いたので、源氏物語の成立をお話にしたということで興味がわいて読んでみたのですが、私の書いたレポート、間違ってたかも…と非常に不安な心持になりました。単位大丈夫かな…（汗）
けれどまぁ小説なので多少の史実改ざんもあるだろうし、昔のことなんて誰も本当のことはわからないので色々な説があって当然だよな！ということにして気持ちを落ち着けておきます。（笑）

お話はタイムスリップしちゃった女性が源氏物語のネタを探しに奮闘しながら進んで行き、女性というもののあり方を考えさせられたり、命について考えさせられたりなどなど…楽しく軽快な中にもたっぷりつまっているものでした。
フェミニズムのことを力を入れて書いてあった（気がした）ので、女性が書かれているのかな？と思ったのですが、『よしき』って男性か女性か判別つきにくい名前ですね…う～ん、でもやっぱりこれは女性かな？男性にはこういうの書けない気がする。

女性というのは、いつの時代も生きるのに苦労する生き物だな、と思います。男性も男性で大変なのかもしれないけどさ。女性の方が軽んじられることが多かったり、不利益をこうむることが明らかに多い。
子供を生めるのは女性だけなのだからもっと敬って欲しいと思うし、それ以前に女性だとか男性だとかにとらわれず、人間として他者を敬って生きていくことが一番重要だと思います。私は女性だからといって蔑まれるのは絶対嫌だし納得がいかん！

…とまぁ少しずれましたが、平安の世の日常生活にも思いを馳せられて雅な気分にもなり、女性の生き方というものを強く考えさせられました。