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超個人的読書記録 ――時間のある時のみ感想も(ネタバレ注意!)
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光
三浦しをん

不幸というなら、これのこと。
求めたものに求められず、求めてもいないものに求められる。
よくある、だけどときとして取り返しのつかない、不幸だ。


三浦しをんさんの新刊。
問題作!と銘打たれていたり、すっごく暗い話を書いたとしをんさんがおっしゃっていた通り、全体的に重苦しい内容です。…が、個人的には『秘密の花園』の方が救いようがなかったように感じました…また読み返してみよう。

暴力、をテーマにされている、とおっしゃっていたような記憶があるのですが、暴力って日常の色々な所に潜んでいる気がします。
そして、ああまで極端ではなくても、皆同じようなことを考えて生きているんじゃないかと思いました。
それぞれがそれぞれの役割を「演じ」ていることで、社会は成り立っている。それを生きがいだとか遣り甲斐だとかきれいできらきらしている言葉にすり替えているだけで、根本を突き詰めれば「演じ」ている。本当はどこかでわかっているはずなのに、見えない振りをして、知らない振りをして、平気な顔で生活している。今までも、これからも。

抗いようのないものはたくさんあって、それはただやってくる。翻弄されて、何もかも奪われて、そういう暴力としてある。生きるっていうのは、もしかすると、そういった暴力を受け入れ消化していくことなんじゃないのだろうかと思ってしまいました。
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