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超個人的読書記録 ――時間のある時のみ感想も(ネタバレ注意!)
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ぬばたま
あさのあつこ

山は人魂の還るところだ。恐怖の裏に安穏があり、冥福がある。山に囲われて生きた者は、みな誰も還るのだ。山に抱かれて朽ちていく。都市の人たちはあの恐怖を、あの陶酔を、知らないのだ。逝く者と残る者と、淋しさはどちらが勝るのだろうか。答えはまだ、つかめない。生き抜く苦しみを知る大人たちへ贈る慈愛に満ちた物語。

読み始めたときにホラー(ですよね?)だということを忘れていて、痛い目に遭いました。こわいし、不気味だし…た、たすけて!という気分に。(笑)
壱には、なんとなく山月記と砂の女を思い出しました。お気に入りは参と四です。
私自身はそれほど山奥に住んでいるわけでもなく、かといって高層ビルが立ち並ぶような(どんなイメージだ…)都会に住んでいるわけでもなくってすごく微妙な感じなのですが、この話を読んで所々で父の実家や母の実家の田舎を思い出しました。日本の古くからの集落や、田舎の風習などって、人の力ならざる恐さというものが潜んでいるように思います。
夏でも冷気で満たされている部屋の片隅に、死んだはずの人が正座してじぃっとこちらを目で追ってくる。そんな様子が凄くリアルに想像出来ました。
うん…でも、こういうのは夏に読みたかったかな…(悪寒が…)
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