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超個人的読書記録 ――時間のある時のみ感想も(ネタバレ注意!)
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船に乗れ!(2) 独奏
藤谷治

続巻待望の青春音楽小説、「光と影」のさらに色濃い第2楽章へ。

チェロを専攻する津島サトルも高校2年になり、ドイツ留学することに。青春音楽小説3部作の第2弾。

とりあえず、読了後、私の読みたい話ではなかった!と勝手に腹立たしく思ってしまいました。作者には何の罪もないのだけれど…!勝手な私の好みの問題なのだけれど…!

1巻の最初も、サトルの語りはあまり好きじゃないなぁと思っていたのですが、途中から南が出てきて、あの二人の関係性が素敵だなぁと思ったのがきっかけで物語に惹きこまれて行ったので、余計残念な巻となってしまいました。

二人の関係性は、まぁ恋人同士だったわけだけど、それよりも私はよしながふみさんの言う所の「やおい」の関係にあったと思った訳ですよ。音楽で繋がっている、それこそ戦友みたいな!のだめと千秋先輩みたいなさ!男女だけれども、お互いをお互いで高めていける、素敵な関係だと!
しかし南があんなことになって…南は特別な女の子だったはずなのに、僻みから自棄になって、最終的にはただのビッチやないかい!と思ってしまいました。こんな風に裏切られたと感じてしまうのは、私が南を好ましく思っていたからなんですよ。別に悪意があったわけではなくて!
南はそんな子じゃなかった!とどうしても思ってしまう訳で。お家がお蕎麦屋さんでも、花嫁修業くらいにしか思われていなくても、本気で芸大を目指して真剣に努力する負けず嫌いな女の子。強くて素敵だなぁと、尊敬さえしていた女の子がこんなことになったら誰だってショックでしょう!?読者の私もショックだよ!!
それに、「結局女に出来る事なんてこの程度」と言われているような気もしてきて、余計に腹が立ってしまう!(被害妄想)

その後の金窪先生に対するサトルの行動も理解しがたい…けれど、まぁ、考えたら元々サトルはこういう嫌な奴だったか…とすぐに納得してしまいましたが。

なんだかなぁ!こういうやるせなさも青春と言えば青春なんだろうけれど、私の求めている青春物語とは違う!結局私は変にリアルなものより、作られた、安心できる、ハッピーエンド前提の物語の方が好きなのかもしれません。そして、男性作家の小説は、一部を除き、やはり私の肌には合わないということか…!

まぁ決めつけてしまうのも勿体ないので、3巻まできっちり読みますけれどね!読了後に良いお話だったなぁと思えたらいいなぁ…
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