伯爵と妖精 呪いのダイヤに愛をこめて

谷瑞恵

妖精博士のリディアはわけあって雇い主の伯爵エドガーと形だけの婚約をしている。お得意のあまい言葉で迫ってくるエドガーにいつも振り回されるリディア。婚約指輪のムーンストーンの管理人だという妖精にまで伯爵の花嫁として扱われてしまう。一方、怪しげなブラックダイヤを手に入れたエドガーの周囲では、不吉なことばかり起こるが、彼はこのダイヤを使って宿敵プリンスへの復讐をたくらんでいるようで。

取り引きで望みがかなうというなら、教えてくれ。
何とひきかえなら、きみは僕のものになるんだ？

エドガーがへたれすぎて、悶え死ぬかと思った…！
しょっぱなから「僕のリディア、会いたかったよ」だし！　僕のリディア！　僕の！
笑い死ぬかと思ったよほんと…。

「がまんできなかったんだよ」だってさ。ぜんぶひらがなで言われるとへたれ度がアップするって、私知らなかったなぁ。（笑）へたれキャラにはひらがなでしゃべらす！っていうマイルールができました。

今までずっと上に立つ者として、どういう判断を下すのが最善か、ということを冷静に見極めてきたはずなのに、リディアが絡むと自分をコントロールできなくなる、っていう、もう、恋の王道ですな！
リディアもとうとうほだされてきましたね。ていうかリディアってほんとツンデレだ…。（笑）いらないなんて言わないで！って、ほんと可愛かった。（きゅんっ）

そして最後にようやくエドガーは自分にリディアが守れるのか、とか考えだすわけだけど…今さら何言ってんだよ！　守れよコンチクショウ！

それにしても、へたれってなんでこんなに愛おしいんだろう…。（笑）