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超個人的読書記録 ――時間のある時のみ感想も(ネタバレ注意!)
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夜叉桜
あさのあつこ

「生きるという、ただそれだけのことが何故にこうも不自由なのかと、思うことがございます」江戸の町で、女郎が次々と殺されていく。誰が、何のために?切れ者ゆえに世にいらだつ若き同心・信次郎は、被害者の一人が挿していた簪が、元暗殺者の小間物問屋主人・清之介の店『遠野屋』で売られていたことを知る。因縁ある二人が交差したとき、市井の人々が各々隠し抱えていた過去が徐々に明かされていく。生き抜く哀しさを、人は歓びに変えることが出来るのか。

弱えほうが、ようござんすよ。
弱くて、情けなくて、自分にすぐ負けそうになっちまって、ぐずぐず足掻いている。そんなやつの方がいざとなったら信じられる気がしやす。


なんだか、あさのさんは本出るたびに作家としてパワーアップしていっている気がします…凄い、好き。
弥勒~の続編なわけですが、弥勒よりもミステリとして物語がまとまっていて、その上で清之介・信次郎・伊佐治の心理や関係性が濃密に描写されているように思いました。

どうしよう、清之介が好きなのは前回からだけど、信次郎も大好きになっちゃったよ…あんな毒気たっぷりなくせして、案外可愛いところもあるんだぜ!飴が好物なんだぜ!
そのことを嬉しそうに話す伊佐治にもときめくけれど、それを聞いて本気で吃驚してる遠野屋さんがいいんだよね!(これも私の好きな「相手の思ってもいなかった意外な一面を見せられて驚く」の図の一パターンだ!笑)

そして、あさのせんせいの本を読んでて、あさのせんせいの表現したいことにはぶれがないというか…上手く言えないのですけれど、そんな気がしました。
弱い方がいいって、秋本が歩に言ってた言葉とも重なるよね…(あそこも、大好きなシーンのひとつです)

もう、このシリーズも大好きになっちゃいました!
また続くのかしら…続くといいな。
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