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超個人的読書記録 ――時間のある時のみ感想も(ネタバレ注意!)
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朝のこどもの玩具箱(おもちゃばこ)
あさのあつこ

父を亡くし、若い継母とふたり年を越す高校生。目が覚めたら魔法のしっぽが生えていたイジメられっ子。頑固な老女の説得を押し付けられた気弱な女子職員。人類の存亡をかけ森の再生目指し宇宙に飛び立つ少年たち。青春小説、ファンタジー、SFと幅広く活躍する著者ならではの色とりどりの六篇がぎゅっと詰まった小説の玩具箱。

威力のあるしっぽが生えたイジメられっ子や頑固老女の真の姿、人間社会に進出したキツネの誤算など、さまざまな手触りの6編。

タイトルや装丁から、こども向けのお話なのかな?と勝手に思っていたのですが、別にそういう訳ではなかったようで…。
短編集だったのですが、それぞれのお話にぐっと胸に来る部分があって…この一冊で何度も涙を流してしまいました…(恥ずかしながら)
なんか世間一般の泣ける話には全然泣けないのですが(むしろ鼻で嗤ってしまう…)、あさのさんの作品だと素直に泣いてしまいます。
作品それぞれの設定も惹かれるものですし、もっと膨らませたら各話で一冊単行本出せそうだとも思いましたし、シリーズ化も出来たのでは?と思いました。ちょっともったいない様な…同じ設定で、もっと読ませて欲しい!と思わされる部分もありました。でもそうすると出来ない作品の意図などもあるでしょうしね…私がとやかく言う問題じゃないですが(汗)。
「ぼくの神さま」については、最後に話の続きにあたる書き下ろし短編でもあるんじゃないかと思ってたのですが…何もなしですかそうですか…。続いた所で、ハッピーエンドにはなれない様な気もしますが…そう考えると想像の余地を残して短編として終わっていてくれた方がありがたいのかも知れません。
最後の「この大樹の傍らで」にはかなりぐっときました。カヤがめちゃくちゃかっけぇ!「おれが、守る」にメロメロにならない人はいないだろう!?そしてああいう終わり方も、短編だから赦される事な気がします。あれが長編シリーズだったとして、カヤがああなるのを読者や編集者が赦すかどうか…。そしてふと思ってしまったのが、あさのさんがNo.6でやりたかったのはもしかしてあれなんじゃないかという事です。つまりカヤの立場がネズミで、って事で。
……………
それだけはイヤー!!!!!!

…失礼、取り乱しました。
本の感想からは離れてしまいましたが、素敵な短編集でしたということです。
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