翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件

麻耶雄嵩

魍魎の匣

京極夏彦

匣の中には綺麗な娘がぴったり入ってゐた。箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。そして巨大な箱型の建物—箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たして憑物は落とせるのか！？日本推理作家協会賞に輝いた超絶ミステリ、妖怪シリーズ第２弾。

あいにくの雨で

麻耶雄嵩

かつて殺人があった廃墟の塔で再び殺人が。発見者は高校生・烏兎、獅子丸、祐今。死体はその事件の犯人と目され、逃亡していた祐今の父親だった。現場には、塔にむかう雪上の足跡ひとつ。そして三たび殺人は起こった。繰り返される、犯人の足跡がない密室殺人の真相は。麻耶雄嵩、正面から雪の密室に挑戦。

天空の瞳 エルスタッドの祝祭と裏切りの密約

橘香いくの

身代わりの花嫁としてノールウォルドの領主ローアルに嫁がされそうになったルシアは、紆余曲折の末、はじめて恋心を覚えたオレグと気持ちを確かめあい、ルシアの弟を迎えに行くため一緒にエルスタッドへ向かっていた。だが、オレグに怪我を負わされたローアルはふたりに追手を放ち、一方、オレグも父の仇であるローアルへの復讐心を忘れられずにいたが、本当の仇は別にいると知らされて—。

阪急電車

有川浩

恋の始まり、別れの兆し、そして途中下車…。８駅から成る、片道わずか１５分間の阪急電鉄今津線で、駅ごとに乗り降りする乗客の物語。電車は、人数分の人生を乗せて、どこまでもは続かない線路を走っていく—片道わずか１５分。そのとき、物語が動き出す。